虫頭

Monday, June 25, 2018

オカナガナゼミ(Okanagana tristis)Cicada



Family科:Cicadidae - Cicadas
Genus属:Okanagana
Species種:tristis - Okanagana tristis
体長:17mm(羽含めれば27mm)
  • 062518 ro 12pm/82.4f/49.8%/1244lx/1677ft
  • ほぼ連日詰めて今日で3回目のトライ。前回までは午後だったが、今回は午前11時に現地入り。鳴き声は聞こえていたが、音の発生源約3m以内に入る途端に鳴き止むので目視することが中々出来ない。草むらに潜んで鳴いている場合が多いが、周辺の高めの木でも鳴く。鳴き声はVanduzeeiとまったく同じに聞こえるためオカナガナ属と思われるが、きちんとした同定には時間がかかりそう。専門家を探しあてるほうが先か。NHMで標本を眺めるか、BQで蝉標本の在庫を見せてもらうか。とりあえずは
  • 体長はVanduzeeiの1.5倍。全体としては”真っ黒な蝉”という印象なので、現段階では"nigrodorstata" (nigro”黒”+dorsal”背中”)の印象強い。拡大してはじめて目が黒というよりは灰色だと分かる。前胸と中胸の境界は茶色。中胸に4つの茶色の点がある。X隆起も同じ茶色。
  • ポイントではかなりの数が発生しているが、鳴き声の出元を特定するのが難しい。近附くと鳴き止み、また近附くと少し離れた場所で鳴き止みを繰り返して音の方向へ進んでいくといつのまにか10m以上移動させれている自分に気づく。すぐ目の前で聞こえるような感じがするのだけれど。
  • 気温が高く日が高い状態であれば周辺の気配に注意がいかなくなる傾向は多少あるものの、かなり用心深い。枯れ草や木の枝の先端部分で鳴いているときだけその姿を目視出来る。木の枝や枯れ草の形状にしてはプッくりした姿が見えたと思った瞬間にネットを振らなければ、先に気付かれて飛んで行ってしまう。
  • 今後はポイントでの録音に専念。触ることまでは期待しないほうがよさそう。
  • 本種についてはたも網改造ネットでは対応不可。あの乾燥した地面を音を立てずに歩くことは出来ないし、おそらく彼らは聴力よりも視力優先で周囲を警戒している感じがする。じっくり距離がとれる網が効果ありそうだが、問題は遠くからではその姿が見えないこと。見当をつけて網を振ってつかまえられるような蝉ではないので。
  • 062618 ro 11:48am 85f/46%/1043lx/1761ft 今日でday4。快晴だし昨日よりも高めの気温だが体感的には昨日より涼しく感じるのは湿度が少し低いためか。草むらで鳴いているものが少なかった。全体として周辺の木や丘方面へ移動した感じあり。鳴き声だけを頼りに当たりをつけて網を振るのは今日も成果はなかったが、枝先に飛び移ったところを目視してからの渾身の振り出しで一匹。感覚的にはフォアボレー。
  • 真夏のセミ捕り旅行に備えて、長尺の捕虫網を用意する必要あり。BioQuipの無骨なものにするか、むし社や志賀昆虫の軽量重視のものにするか、要検討。判断基準は折りたたんだときのサイズ。列車持ち込み不可では困るので。
  • 本日収録の鳴き声音源のアップロードもすること。音声編集のWavePadは使い勝手がイマイチなのでOcenaudioに変更済み。
  • 062818 ro 取り逃がし。足音におどろいたのか草むらから飛び立てずにいたところをネットをかぶせて目視するも、隙間から見事脱出。本種は正午以降は鳴く頻度が減るような印象あり。連日おしかけられて学習したのか高い木で鳴くものが目立つようになった。午前9時や10時台の活動状況については今後の課題。抜け殻探しも。
  • 062918 ★1。day3。寿命だったのか、用意した雑草がイマイチだったのか。もう一匹のために元気良さそうなものを選んで水揚げ。高タンパク昆虫ゼリーを蝉に食べさせた人の話は本当だろうか?まずはアロエからと。
  • 063018 ro 午前10時現地入り。雲厚く気温低い(3935lx/78f/55.4%)。正午近くになってやっと本格的日差し(13618lx/78f/52.4%)となりトレイル沿いでポツポツ鳴き声を確認するも警戒心きわめて強く3m以内に近づけないため目視困難。午前10時台は草むらを歩いて回りあわてて飛び立つものがいないか探し回ったが不発。やっと鳴き始めたものもほとんどは高めの木の上で目視も困難。居場所の特定が出来ない。帰途にガーデンセンターに寄ってアロエ一鉢購入しケージ内に設置。暗くなったらアロエに戻す。
  • THE CICADAS OF CALIFORNIA(JOHN N. SIMONS)162頁によれば、”Dorsum completely black except for a small lateral patch of pale orange on each side of the mesonotum; aedeagus as in pl. 48, b, 5 . . . . . . nigtodorsata Davis p. 178”とあり、かなり一致するが、当時の採集記録はいずれも標高がかなり高い場所なので今回のポイントと大きく異なる。
  • Cicada Maniaによれば、”Description: Black with dark brown highlights. Pruinose./Eye Color: black/Pronotal Collar Color: black and dark brown”とあり、本種には前胸の縁取り部分が焦げ茶であること、霜降りあり、について目視出来ない。
  • THE CICADAS OF CALIFORNIA(JOHN N. SIMONS)161頁によれば、"Abdomen beneath mostly black except for a median orange or reddish orange stripe; aedeagus as in pl.45.g. . . . . . . . . . . . . tristis VanDuzee p.177"とあり、かなり一致する。当時の採集記録とも合致するし、bg採集記録とも整合性つく。
  • THE CICADAS OF CALIFORNIA(JOHN N. SIMONS)164頁によれば、"Head produced in front prominently. the depth subequal to the width; pronotum and mesonotum mostly pale. . . . . . . . . . . . . . .utahensis Davis p.175"ではあまりピンとこなかったが、Bgの採集観察記録を見るとこれではないかと思わせるものあり。
  • 比較確認の意味で O. vanduzeeiについて、THE CICADAS OF CALIFORNIA(JOHN N. SIMONS)160頁と164頁によれば、"6(5) Outer margin of forewing forming a smoothly curved line; wing expanse 60-65mm.; aedeagus as in pl.48, a,1 …………..vanduzeei Distant p.173"、"62(61). Abdomen beneath with many long hairs . . . . . . . vanduzeei Distant p. 173"及び"68(67). Abdomen above almost entirely black . . . . . . . . vanduzeei Distant p. 173"とある。
  • THE CICADAS OF CALIFORNIA、BG、Cicada Maniaを候補種別ごとに比較一覧して推定すること。
  • "nigrodorstata"と本種の違いを確認すること。

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