虫頭

Monday, May 25, 2009

Convergent Lady Beetle


これもサンタモニカ周辺のビーチで見つけたもの。小さな点が鞘翅に2つ。"Introduction To North American Beetles"(Charles S. Papp著。Entomography Publications出版)によれば
Convergent Lady Beetle。前胸背板にある一点に集中する2つの白い線と白い縁取りが特徴。鞘翅はオレンジあるいは赤で黒点は12だが、その数だけで区別されるものでもないとある。秋の終わりに山間部へ移動して岩や落ち葉の裏で集団で冬眠に入り、春になると平地へ戻る習性がある。カリフォルニア等米国西部のこの種類はシエラネバダ山脈で冬眠する。体長は3.8-6.3ミリ。蝶や蜂ならいざ知らず、そもそも甲虫の飛び方はいたって心もとないし、どうやって、いったい何を基準にどのくらいの時間をかけて長距離を飛ぶのだろう。この点につき研究している人を発見:http://bss.sfsu.edu/holzman/courses/Fall99Projects/ladybug.htm

Seven-Spotted Lady Beetle


5月も終わりに近づき初夏到来といった季節。最近はビーチでてんとうむし達をみかけることもない。ベランダの草木に放った生き残りたちも最初のうちこそアブラムシを見つけては食べていたようだがそのうち姿を見かけなくなった。写真は海岸での救出むなしく数日で死んでしまったSeven-Spotted Lady Beetle。"Introduction To North American Beetles"(Charles S. Papp著。Entomography Publications出版)によれば、学名:Septempunctata Linne、体長は5.5ミリ〜8ミリ。ヨーロッパから持ち込まれたいわゆるナナホシテントウ。前胸背板の白い点が特徴。鞘翅には左右にそれぞれ三つの黒点。小循板の点(scutellar spot)は通常小さめ。

Tuesday, May 12, 2009

Ash-Gray Lady Beetle


海岸に無数に飛来したてんとうむし達ですが、救出むなしく結構死んでしまいました。そのなかに黄色っぽい種類を発見。"Introduction to North American Beetles"(Charles S. Papp著。Entomography Publications)で調べてみたところどうやらAsh-Gray Lady Beetle(学名:Olla abdominalis Say)の様子。同書によれば、北米全域で生息するが特に西部に顕著に見られ、カリフォルニア州の農作物において大事な存在とありました。ファーマーズ・マーケットでは有機野菜と並んでてんとうむしを販売する業者もいるくらいですから想像に難くありませんけれど。アブラムシの中でもホップ、バラ、メロン、クルミそしてキャベツに生息するものを好んで食べるようです。

Monday, May 04, 2009

5月。天道虫大発生


先週末にかけて大量のてんとうむしをベニスからマリナデルレイのビーチで発見。ほとんどは海水や強い日差しのために死んでいたが、なかには打ちあげられた海藻の影にしがみつくなどして生きていたものがおり一匹ずつ拾い集めて約20匹程度を回収。自宅で栽培しているレタスに放して様子を見る。

左写真は捕まえた時点で死んでいたもの。National Audubon Society Field Guide to North American Insects & Spiders(Knopf社)によればConvergent Ladybug Beetle(Hippodamia Convergens)。体調は6−8ミリ。楕円形。前胸背板は黒と白い線。翅鞘はオレンジ色に13の黒点。木、草地、庭といった場所で生息し、北米全域に分布。アブラムシや小さな昆虫を食べる。越冬の際には山岳地帯に、春になると低地に戻ってくるとの記述。

おそらく春風にのって大量に飛行していたものの意図せず海岸沿いに舞い降りてしまったのか。捕獲した多くはこのてんとうむしだったが数種違うもの混ざっていた。