フユセンチコガネ:論文「冬に活動する内温性の甲虫:フユセンチコガネに関する温度調節、エネルギー代謝、交尾探索について」(KENNETH R. MORGAN)
タイトル:冬に活動する内温性の甲虫:フユセンチコガネに関する温度調節、エネルギー代謝、交尾探索について。
筆者:KENNETH R. MORGAN(生物学科、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校)
日付:1986年10月10日
要旨:
- 北米西海岸のフユセンチコガネ(コガネムシ科フユセンチコガネ属)雄の冬期夜間における激しい交尾探索行動について。
- 飛翔中の体温は摂氏35度以上に上昇するが、胸部の体毛に保温効果が認められない。
- 雄は交尾探索中に地面を歩き回っている際にも胸部の温度を高温に保つことができる。いっぽう雌には飛翔能力も内温性も無い。
- 研究室の呼吸測定器において(室内は摂氏9度)は、歩き回る状態で4時間20分のあいだ体温を高温に保っていたことが確認された。
- 変動しながらなも内温性が持続している状態におけるエネルギー代謝と体温について。
- 体温の上昇にあわせて歩行スピードが急速に上昇していく現象について。
- 雄が交尾機会を求めて雌にいっせいに群がるように競争する状態について。
- 交尾の達成と天敵の回避は、雄の飛翔能力とすばやく歩き回れる機能によるところが大きい、つまりは体温を高温に維持することができるに他ならない。
原文URL
http://jeb.biologists.org/content/128/1/107.full.pdf
参考URL
http://sakura1.higo.ed.jp/edu-c/kagakuten/h24kagakuten/pdf/hs1.pdf
http://www.flir.com/flirone/explore/
▼とうとう今シーズンはまとまった雨がなく生きたフユセンチコガネを見ることが出来なかったけれど、次のシーズン迄には赤外線熱画像装置を入手すること。